Nose Shop で買ってきた Abel 後半戦です。
Abel は2013年に最初の作品を発表したオランダのブランドです。全ての調香を行なっているのは Isaac Sinclair。僕も来世ではアイザック・シンクレアって名前に生まれたいです。
そして Red Santal です。
まずクローブとペッパーが強く出てきます。そこにジンジャーとサンダルウッドがすっと通ってかなりドライ。鼻の奥が乾くような感覚があります。この乾いたトップは Cowboy Grass ぽくって、共通するのはタイム。タイムの乾きは苦味と刺激のためでしょうか。
以降ペッパーは落ち着き、ジンジャーがしばらく続きます。ラストでほんのり甘い香りが出るのですが、サンダルウッドが時折甘く感じることがあるのでそれかなぁと。でも正体ははっきりとはわからず。
続いて Cobalt Amber 。
アンバーってはっきりと嗅いだことがないのですが、ちょっと調べた限りでは、どの樹木の樹液による琥珀なのか定義がはっきりしないのだそうで、精油もなさそうです。これからの季節、どこかの鉱石フェアに行って買ってくるのもいいかもしれないですね。熱した針を刺すと香るのだとか。
とはいえ樹液が固まって年月が経過して角が取れた甘い香り、というイメージはあります。コバルトアンバーでは、トップのレッドペッパーが香ったあとにこの甘さが出てきます。トンカビーンの甘さも渾然一体で、カカオとほんのり残ったスパイシーさでパウダー感もあります。
最初は鼻をくっつけて嗅いでちょっと甘すぎると思ったのですが、拡散しないので日常の距離感ではちょうどいいかも。花の甘さではないので男性でも冬とか良さそうですし、くどい甘さでなく清潔なイメージを保っているのでとても良いと思います。
Abel のディスカバリーセットには Grey Labdanum も入ってるんですが、実はこれを書く前に使い切ってしまいました(このブログは後追いで書いているのです)。。
その時のメモによると、トップは酸味のある柑橘でミドルにかけて丸くなってラブダナムとパチュリが香る、という感じだったようですね。
それからガチャで当てた Unum の Lavs も使い切ってます。こちらは苔のような深い緑の上にラブダナムやジャスミンが漂う神秘的な香り。キリスト教圏の人は教会を思い出すそうです。敬虔な香りと言われると確かにそうかも。