南米の大自然とか、たくさんの動物たちとか、ホントそういうの好きだな！
Zoologist のサンプルセットを買いました。本国の公式通販からスムーズに日本まで送ってもらえました。
Zoologist は2013年に設立されたカナダのブランドです。香水の名前はすべて動物からとられています。パッケージには動物や虫たちがきちんと服を着たポートレートイラストが描かれていて、相当かわいいです。そこから誤解を招きがちなのか、動物由来の香料を使っていないことがしばしば明記されています。
Panda
調香師は Christian Carbonnel。2017年に調香が変わったとのこと。目立ったところでは、以前使われていたバンブーが現在のパンダには使われていないなど、全体的にとても大きな変更だったようです。僕の手元にあるのは新しいものです。
トップからグリーンアップルとフローラル、マンダリンの甘さが強く感じられます。グリーンアップルの酸味はあまり感じられないので、割とすぐに丸い雰囲気になります。
レビューしようと意気込んで鼻を近づけていると甘みばかりが強いですが、普段生活している距離感であればティーかパチュリか、グリーンなテイストも感じられます。そしてミドルからはムスクとシベットのアニマリックな香りも出てくるようになります。
フルーツの甘さにアンバーが加わるせいか、アメ玉のような感じもあり、いわゆるかわいいパンダのイメージに、少しリアルな獣としてのパンダが潜んでいるような面白さがあります。
Zooligist の香水はすべてユニセックスですが、個人的にはパンダは少し甘いですね。甘いまま長時間持続するので、やや女性寄りなのだと思います。
Bat
調香師は Ellen Covey。2016 The Art and Olfaction Awards で Winner に選出されている香水です。
トップから土の香りがします。Soil tincture とあるのでド直球で大地・土壌ですね。この土はかなりリアルです。旅行で由緒正しい修験道のお寺を訪ねたときなど、古いお堂が洞穴の中にあったりしますが、あの湿った真っ暗な穴の匂いがします。
そして多くのコウモリが食べるであろうフルーツの香り。トロピカルフルーツの盛り合わせ的な香りですが、ちょっとドライフルーツっぽいと思います。この甘みはレジン（樹脂。僕はまだアンバーとの違いが曖昧です）やミルラなどと、まったり繋がっている印象です。
レザーやベチバーもあると言われればそうなのだけど、これらは土の匂いとひとかたまりになってます。
時間とともにフルーツ感と土壌のみずみずしさが落ち着いたあとの香りはなかなか形容しがたいですね。。うーん、葉っぱや枝と一緒に甘い木の実も落ちてできた腐葉土があったらこういう感じかも。
すごく挑戦的で面白いのですが、これをつけこなせる人は上級者だと思います。ホラー映画を見るときに気分を盛り上げるとか、あるいはメタラーがつけるとか、どうでしょうか。